January 2007アーカイブ

Isis の日本語マニュアルにはスパイクを付けるようにと重厚に注意が書いてある。しかし私は落ち着かない子供のように、付けたり外したりを繰り返している。物凄く音がかわるからだ・・・。

最近、某SNSで知り合った「Isis使い」の方の日記にやはり「現状の自分の環境においては、スパイクは付けないほうが良い気がする」とあり、私としてもまた確認のために土曜日の朝に下ろしてみて、今度はそれなりに聴き込んでみた。下記に、あるなしのメリットだけを書き出してみた。

●スパイクあり
実体感に優れ迫力がある
低域の量感に優れる
大音量時の解像度が高い

●スパイクなし
空間描写がリアル・どこまでも透明な音場
高域の嫌味がほとんど消える
左右、上下に音が拡散してスピーカーの存在が消える

こんなところだろうか。我が家ではどっちもどっちだ。いや、少し「なし」派かもしれない。「なし」の場合にも、低域の量感が絶対的に少ないわけでもないし、解像度も低いわけでもないからだ。好みのレベルでなく違うのは圧倒的に高域特性だ。

Isisは底面がツルツルのフラットなので、スパイクを外すと「ベタッ」と設置する。凄い安定感だ。剣道の達人が剣を構えているような状態。バスレフポートが底面にあるので、床とポートとの距離やその付近のエアダンピング特性は、低音再生に大きな変化をもたらすことは容易に想像出来るが、実はあるなしでは、高域の質の変化にもっとも大きな変化がある。高域の違いにはこの安定感が大いに関係あるのだろう。

もうひとつは高域ユニットの高さだ。スパイクを取り付けるとスパイク受けもおかざるを得ない床なので、最終的には 50mm くらい高さがあがる。こうすると我が家の試聴位置ではわずかに高域ユニットの物理的位置が高すぎるため、もともと「御辞儀」している Isis の後ろ2つのスパイク受けを 5mm ほど高いものにして、試聴位置での軸上のバーチャルな補正で適切なバランスを得ている。

この上記の調整にも幾つかの要因を感じている。Isis は3点支持であるが、フロントは1点だ。もともとフロントにかなりの重量バランスがあるのが Avalon の特徴だが、私のスパイクの使い方だと、この前方の1点のみにとても大きな加重がかかっているようだ。とても硬いカーボンのスパイク受けなので、不安定でグラグラする訳ではないのだが、このセッティングが高域に悪影響を及ぼしている可能性はまだ否めない。ああ、考えることは多いな。スパイク受けの素材にも検討の余地があるし、床に直接置くのではなくボードを挟むのも一般的だろうし。

Isisのスパイクはとても鋭利なので、仮にスパイク受けがなければ荷重で7mm くらいはめり込む予想だ。もう少しエージングが進んでからであれば、位置も決まってくるだろうから、そのときには是非思い切って床にさしてみたい。スパイク受けがない分と、床にめり込む関係で、高域ユニットの高さの問題もかなり緩和されるだろうし、なによりニール・パテルの音決めした環境には近い気もしているからだ。

あ、やっぱり折衷案でアピトンのボードを持ってきて、それにグサリとやって試してからにしよう。ヨワ!(w

年末の延期で本日発売となったCanon EF 50mm F1.2 L USM で試写。

 

1Ds2_50mmF1.2 013.JPG

EOS-1 Ds Mark II + EF 50mm F1.2 L USM(開放) 2.75m 先の左チャンネルIsisがここまでボケる。

事実上 EF 50mm F1.0L USM (ディスコンとなってしまったが)の後継と言えるだろう。これで手持ちのEFマウントの純正50mmは、開放値順に F1.0 , F1.2 , F1.4 , F1.8 , F2.5(マクロ) となった。短焦点、しかも標準域には目が無いのだ。

もちろん F1.0 も大好きだが、あまりにも重いのとピントが薄すぎるので正直に言うとめったに持ち出さない。何気に最短が 0.6m からということで使うのは難しい。ついでにあたりまえだが深度が浅い上にAFもとても遅いので、テンポも合わせ辛く、ポートレートでも開放で使うのは勇気がいる。

そこへ来て、この新型 F1.2 は最短が 0.45m と、現行の F1.4,F1.8 と変わらない。この0.6m との差「15cm」 は 50mm レンズでの私の撮影スタイルからすると、劇的な最短距離改善だ。

周辺もそれなりに減光していて素晴らしい。円形絞りの美しきボケとフルサイズ時のこのレトロな減光。うっとりだ。AFも F1.0 の500,000倍(気持ち込み)くらい速いし。重量も F1.0 の約半分なので気にならないぞ。

装着時に、机においても1Dsがギリギリ「お辞儀しない」重量バランスも素晴らしい。50mm F1.0 や 85mm F1.2 I と比べるとピントリングの重さもマル。

これは1Ds markII の標準レンズに相応しいレンズだろう。もちろん、5D に付けてもクリクリしてて可愛いけど、5D には 50mm F1.4 がとても似合う。

Isis には標準のWAXと磨き布が付属している。海外製の見たこともないWAXなので、代理店が気を利かせて付けたわけでもなさそうだ。

我が家のリスニングルームは温室のような環境なので、観葉植物がニョキニョキ育つのはありがたいが、スピーカーに日が当たってしまう部分のケアは神経を使う。

Isis 042 wax.JPG

そう、Isis のメイプル仕上げは本当に「これ」にして良かったと思う。個体差があるとするならば、「アタリ」なのかもしれない。うちの子はサシが非常に美しく入っている。本マグロで言えば大間産大トロか。そういえば、スピーカーのエンクロージュァにここまで愛着を持ったのは初めてだ。NEO のカーボンも良かったが、あれはナデナデすると静電気も盛大に出たし、JBLはコンシューマモデルとしても、少々業務用の域は出ていない感がしたし。

ということで 昨日、Isisに2度目のWAXを塗布した。あまり塗り重ねるのもどうかと思うので毎月一度くらい薄く塗布して、ついでに週に一度程度の乾拭きを行いながら表面の艶と木目の変化を見守っていこうと考えている。

最近気がついたことがある。

SACDの音が良いのだ。 ─ もっとも、規格の話ではない。

もともと、JAZZとクラシックが好きな私としては、SACDへのフォーマット移行は早かった。分かりやすく言うと、私の周りのオーディオファンの中では、少数派ともいえる「SACD推進派」だったわけだ。

ところが、EIDOS REFERENCE 導入によって CD の再生クオリティがとても高い次元に来ていたところに、追い討ちをかけるように SACDの旗手、SONY系列の有力レーベルが事実上SACD路線から後退した事もあって、「CD温故派」になっていたのが、2006年といったところか。まあそれはそれでジャンルを選ばないで良い 幸せな時でもあったが。

ところがどうだろう、今年に入って、Isis が雄大に鳴り始めてからというもの、SACDの再生時の空間描写というか雰囲気、もう少し微細なところでは、音色の肌触り、楽音の温度感の良さが再認識させられている。ことさら、弦楽器の弦の芯を残しながらの左右への広がりや、オーケストラの大編成の広大なダイナミックレンジを持った所謂迫力などの向上は論を待たない。いやこれはとても素晴らしい。

SACDだが、海外からの輸入ソースはきちんと選べばまだまだ良いソースが安価で次々と入手できる。最近では1000円以下の良質なものもあるし、クラシックに限れば国内版の衰退も、さして問題も感じない。ということで、最近は得した気持ち。そういうわけで、2007年は「温故知新CD & SACD両推進派」ということだろうか。

今日は用事があって、夕食前に行きつけのオーディオショップを訪ねた。暫くは店長が不在だったため、待っていようということで試聴室に入室し、何気なくNEOの音を聴いていたのだが、チェスキーのAUDIOPHILE VOCAL RECORDINGS(SACD/CD)がかかっていた。P-01に入っていたので 2ch SACDレイヤーを再生していたのだろう。

audio PHILE VOCAL 006.jpg

このディスクは、私もこの年末くらいに入手して感心していたディスクだ。自宅のIsisで良く聞きこんでいるので違いも良く分かる。

店長が帰ってきて、「ジャーマンフィジックスで聴きますか?」ということで、GERMAN PHYSIKS PQS 402 とブルメスターのトランスポートで同ディスクを聴いた。「これは良い」こちらの環境はCDレイヤーだったことを全然感じさせないし。恐るべし。このCDは本当に録音が良いので、興味がある人は手に入れてみてほしい。

ところで Isisを マクラーレンのような最新スポーツカーに例えると、PQS 402 の音は ロールスロイスのファントムのようだと唐突に思った。ファントムは乗った事無いけど。雄大で包み込まれるようなサウンドを体験した。ストリングスの染み入る質感がちょっとヤバイ。とはいえ、自分の好みはあと10年くらいは、Isis なので、焦らないが・・・