思えば昔はスピーカーのエンクロージュアと言えば「木」に決まっていた。加工しやすく適度な硬さということで。慣れ親しんだ素材なので、各国とも塗装や仕上げの仕方も確立していた。
不要共振や木材独特の響きを嫌った先進的なエンクロージュァといえば、オリジナルノーチラスが記憶に新しいが、自分もかなり影響を受けた。そんな自分としても、先進的な素材を使用したスピーカーを次々と試していた10年間だったものだ。ABS樹脂、カーボンなどのものだ。
しかし 21世紀に入ってからの Avalon Isis はどうだろう。なんの疑問もなく木の質感を押し出して登場だ。これはなんとも新鮮だ。木のぬくもりと質感は大きな幸せと存在感、そして高級な質感へと直結している。
Avalon Isis の音を聴けば、木材でエンクロージュァを作成することのデメリットなど、過去のものだと確信できる。科学は相当に必要だが、最後に重要なのは聴感上のバランスだ。もっというと、見た目や触ったときの質感だ。
Isis には布とワックスが付属していた。これで Isis を手入れしてみたが、科学雑巾でABSやカーボンのスピーカーの埃を取り除いていたときとは格段の違いを感じ取った。これは「いい」。
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